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【読書】サヨナライツカ

【読書】記録

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#映画化作品 #辻仁成


「#サヨナライツカ」

読了しました。

 


「人間は死ぬとき、

愛されたことを思い出すヒトと

愛したことを思い出すヒトにわかれる。

私はきっと愛したことを思い出す。」

"好青年"とよばれる豊は

結婚を控えるなか、

謎の美女・沓子と出会う。

そこから始まる

激しくくるおしい性愛の日々。

二人は別れを選択するが、

二十五年後の再開で……。

愛に生きるすべての人に捧げる

渾身の長編小説。

 

 

 

またこれは、

とんでもない

ラブストーリーを

読んでしまいました。

 


おそらく読まれる方で、

なにこれ、共感できない

と思われる方もいるのではと

万人受けは

しないかもしれない小説。

 


もともと完全な記録用なので、

個人的な感想ですが、

書いておきます。

(以下、ネタバレ含みます)

 


好青年と呼ばれる主人公。

豊は、本当に、どうしようもない男。

 

 

 

好青年、豊は、

妻、光子のことを、

大切に思いつつ、

タイでの時間を過ごす。

 


そして、

豊がバンコクで出会った、

沓子。

なんといっても、

強さと、儚さが良い。

 


はじめは、なんだこいつ!

なんて思いながら、

豊にも沓子にも

勝手にイライラしながら

読んでいましたが、

ひとりの女性として、

貫く生き方は美しい。

 


妻、光子も然り。

 


タイトルでもあり、

作品の冒頭にある、

サヨナライツカ

の詩で分かるように

さよならを知りながら、

愛するということを

惜しまず与え続ける。

 


女って末恐ろしい生き物。笑

 

 

 

そして、相反するように、

 


沓子に対して

豊が

決して口にしなかった

好きだとか、愛してるとか、

そういった言葉たち。

 


その言葉の重みを

誰よりも分かりながら、

それを一切口にしなかった

豊自身はやっぱりズルイ。

 

 

 

あんな男は嫌だ、と思う。

 


ただ、それと同時に、

何かを失うリスクを伴いながらも

続けてしまうほどの愛を、

わたしはまだ知らないな、と思う。

 

 

 

これから知るのかもしれないし、

これから先も一生、

そんなことはしないのかもしれない。

 


けれど、そういうものも、

確かにあるな、と思ってしまう。

 

 

 

全体的に、特に前半は、

不道徳な感じが否めない内容、

嫌悪感が襲ってくることもしばしば。

 


そんな中、唯一の救いだったのは、

滝沢ナエさんからの手紙。

悩んでもいいが、迷わないで欲しい。

悩んで悩んで悩み抜いて、

人は大きくなるのです。

 


そうかもしれない。

いろんな場面で、

壁にぶち当たって、

その度に人は悩んだり、

わからなくなったりしながら、

それでも大きくなるんですね。

 

 

 

話がまとまらなくなりましたが、

マンダリンオリエンタルバンコク

一生に一度、行ってみたい。