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【読書】風に立つライオン

【読書】記録

 

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#映画化作品 #さだまさし

 

「#風に立つライオン

読了しました。

 

本作を読むのは2度目。

 

実は先日、

ショックなことがあっても

あまり引きずらないタイプの私が、

珍しく、落ち込んでしまっていた時に、

何故かさだまさしさんの曲を聴きたくなって、

風に立つライオン」を

聴き始めたのがきっかけ。

 

さだまさしさんの曲は、

語りかけるような声と一緒に、

とっても優しくて、温かくて、

沈んでいた心を、

少しずつ癒してくれます。

 

シネマバージョンの

サントラを聴きましたが、

本当に本当に、美しい曲です。

 

日本から遠く離れた、アフリカ、ナイロビ。

 

そんな場所まで、

旅をした事なんてないのに、この曲を聴くと、

 

広大な大地や、

想像を絶する高さの滝、

果てもなく続く空の色。

そこで生きる動物達。

そして人々の瞳。

 

いろんなものが、

脳裏に浮かんできます。

 

本当に不思議。

パワーが沢山詰まってる。

 

49人編成のオーケストラの演奏も

曲としての壮大な雰囲気を

醸し出しています。

 

エンディングの

アメイジング・グレイス

この曲の持つ優しいメロディーは、

どこか切なく、もの悲しくも、強く響く。

 

遠くの国で、

いろんなことを抱えて

いろんなことを考えて

いろんなことを願って

いろんなことを想った

主人公の心の叫びにさえ感じます。

 

いや、本当に。

 

私の大好きな曲のひとつです。

 

 

話が逸れてしまいましたが、

読書の感想を。

 

映画化された事でも有名ですが、

曲から生まれた物語なんて良いですよね。

 

曲も本も書けるなんて。

なんて人だ、さだまさし

 

すっかり

曲にハマってしまったのと、

丁度、その前に読んでいた本を、

読み終わったタイミングだったので、

さぁ、これを機に本も読もう!

となりました。

 

この本、やはり、

涙無しでは読めない。

 

電車の中で読もうとしてる方!

ご注意下さいませ。笑 

(わたしは泣きました。)

 

以下、ネタバレ含む感想になります。

(⚠︎あくまで個人的な感想です。)

 

「命のバトン」と「心のバトン」

 

アフリカ・ケニア

僻地医療、戦地医療に

携わることになった、

長崎大学熱帯医学研究所に所属する外科医、

島田航一郎。

 

ドクタリ・ジャポネ

と呼ばれた彼の事について、

さまざまな人物がそれぞれの視線で語る。

 

一切、航一郎自身は語らずに、

彼のストーリーが進行します。

 

一方、現在。

かつて航一郎に救われた少年、ンドゥング。

 

3.11、東日本大震災を受けて

日本に訪れたドクター・ケニア

 

そんな2人のおはなし。

 

フィクションとしての

ストーリー演出を

ふんだんに使いながらも、

とても愛おしく生々しい物語。

 

 

いろんなものを虐げられた環境の中でも

"今を生きる"人々に寄り添いながら、

学び、吸収し、成長していく人間模様。

 

悲惨な状況を具体的に、

リアルに、描きながらも、

自然の脅威、人間の過ち、

根底にある強さを、

どこまでも、優しく伝えてくれました。

 

 

それでも確実に、

今も世界のどこかでは、

多くの命は失われていて、

家や家族のない人々がいて、

制限された生活を送り続ける人がいる。

 

地デジで

画質の良いテレビのニュースの、

そのまた向こうにある、現実。

 

何不自由なく暮らす

今の私たちの心に、

本当の豊かさとは何かを、

ずっと問い続けてくれるような

そんな作品。

 

ガンバレは、

自分への激励の言葉。

 

「ガンバレー!」と叫ぶ

彼らの声が今も聞こえてきそうです。

 

いまを生きる

すべての人々への、言葉。

 

 

読むならば、今、この時期がおススメ。

日本人の愛する桜の咲く季節は、

もう、すぐそこです。

 

今年も桜は、

また、美しく儚く、生きるんだろうなぁ。

 

最後になりましたが、折角なので、

歌詞を貼らせていただきます。

 

♩『風に立つライオン

 

突然の手紙には

驚いたけど嬉しかった

何より君が

僕を怨んでいなかったということが

これから此処で過ごす僕の毎日の

大切な拠り所になります ありがとう

ありがとう

 

ナイロビで迎える

三度目の四月が来て 今更

千鳥ヶ淵で 昔 君と見た

夜桜が恋しくて

故郷ではなく

東京の桜が恋しいということが

自分でも おかしい位です

おかしい位です

 

三年の間 あちらこちらを廻り

その感動を

君と分けたいと思ったことが

沢山ありました

 

ビクトリア湖の朝焼け

100万羽のフラミンゴが

一斉に翔び発つ時 暗くなる空や

キリマンジャロの白い雪

草原の象のシルエット

何より

僕の患者たちの 瞳の美しさ

 

この偉大な自然の中で

病いと向かい合えば

神様について ヒトについて

考えるものですね

 

やはり

僕たちの国は

残念だけれど

何か大切なところで

道を間違えたようですね

 

去年のクリスマスは

国境近くの村で過ごしました

こんなところにも

サンタクロースはやって来ます

去年は僕でした

 

闇の中ではじける

彼等の祈りと激しいリズム

南十字星 満天の星 そして 天の川

 

診療所に集まる人々は病気だけれど

少なくとも心は 僕より健康なのですよ

 

僕はやはり来てよかったと思っています

辛くないと言えば嘘になるけど

しあわせです

 

あなたや日本を捨てた訳ではなく

僕は「現在(いま)」を生きることに

思い上がりたくないのです

 

空を切り裂いて落下する滝のように

僕は 淀みない生命を生きたい

キリマンジャロの白い雪

それを支える 紺碧の空

 

僕は

風に向かって立つライオンでありたい

 

くれぐれも皆さんに

よろしく伝えて下さい

 

最后になりましたが

あなたの幸福を

心から

遠くから

いつも祈っています

 

おめでとう さようなら

 

作詞 / 作曲:さだまさし

 

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