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【読書】パーク・ライフ

【読書】記録

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#第127回芥川賞 #吉田修一


「#パーク・ライフ

読了しました。

 


(あくまで個人的な感想です。)

 


この本は、

表題「パーク・ライフ」と、

「flowers」の2篇の短編集。

 


パーク・ライフは、

大好きなテイストの小説。

 


スターバックス

コーヒーを片手に、

春風に乱れる髪を

押さえていたのは、

地下鉄で

ぼくが話しかけてしまった

女だった。

なんとなく見えていた景色が

せつないほどリアルに動き始める。

 

 

個人的に

有楽町、日比谷、銀座、

あの辺が大好きなわたしは、

日比谷公園に行きたくなりました。笑

 


ひとことで言うと

何も起こらない小説


ですが、

日常って、人との繋がりって、

結局こんな感じだなぁと、しみじみ。


男女の微妙な距離感が

本当にどこまでもリアル。


身の回りにある風景と日常と

どこまでも当たり前と化したものが

じわじわと色付くようなそんな感じ。

 


もうひとつのお話、

flowersは、

対照的に、

スピード感や

いろんなドラマがありました。


内容的には、

個人的には、

あまり好きではないのですが。

 


けれど、

主人公の花への執着と

おばあちゃんへの想いとが、

常にどこかで交錯していて、

なんだかちょっぴり愛しい感じ。


内容としても、

吉田修一さんの描き方としても、

なんだかとても映画みたいだった。

 


特にラストの

2ページ近くにのぼる長い1段落。


目の前で起こってる出来事と、

頭の中で広がる風景と、

花、華、はな

そして匂いと、

水の音、感覚。

 


人物像も、

出来事も、

妙にリアルで、

なんだか本当にこわい。

 


いるよなぁ

あるよなぁ

という感覚が、

心のどこかで疼く感じ。


数年後に読み返したら

また違う感覚になるのかも。